WordPress 導入のメリット
ここまで,独自 CMS 利用のデメリット・CMS 利用のメリットと書いてきたわけだが,結局何が言いたいのかというと,つまり,独自(自作)ではない CMS を利用するのがメリットがある,と言いたいわけである.
お勧めの CMS は WordPress
その中でも 2021年現在だと,WordPress がお勧めだ.
コンテンツマネジメントシステム(CMS)じゃなくて,ブログシステムだ,というのは確かにそうなのだが,ブログも CMS の一種と言ってよいことにする.
ただし,WordPress と言っても,あまりカスタマイズされていないテーマを使うのがよい.
CMS を使うことのメリットのページでも書いたが,ページを作成した時にリンクのことを考えなくてよいということがかなり大きなメリットであり,それさえ使えれば後はなるべく自分の把握している範囲でカスタマイズすることをお勧めする.
コンテンツの作成方法は「心に触れるホームページをつくる」でも書いているので,それを参考にしてもらうとして,リンクの張り方(リンク構造)や HTML でのタグの使い方(アウトラインや構造化データ)などは自分で確認出来る範囲で自分でカスタマイズする.
プラグインはいろいろ問題があるので,本当に必要なものだけ少しだけ利用するのがよい.
理由は「プラグインをなるべく入れないほうが良い理由」で言及しているので,そのページを参考にしてほしい.
WordPress の良いところだけを利用
色々な WordPress 利用のサイトを見てきて,アドバイス出来ることを書いてみた.
テーマは極力カスタマイズはしてないシンプルなものがお勧め
いろいろやってくれるテーマはありがたい部分もあるが,常に最新状態にしてもらえるテーマはなかなかない.
また,いろいろ改良しようとしたときに,あまりも多くの機能を持っているテーマだと簡単に改良出来なくなってしまう.
本当に全てを委ねてしまう場合はそういうテーマを使ってもよいが,テーマがおかしいページを出力することを許容できない場合は何でもやってしまうテーマはお勧めできない.
カスタムタクソノミーは使用しない
使ってもよいが,後々,カスタマイズする時に面倒になる.
本当に使う必要がある時以外は使わないほうが良い.
特にカスタム投稿タイプを使ったからと言ってカスタムタクソノミーを使わないといけないということは全くない.
カスタムタクソノミーについては「【WordPress】カスタムタクソノミーとは」に書いたので参照してほしい.
ページに構造化データを自動で追加したりするような時などに余計に工数がかかるようになる.
最小の工数で最大の効果を上げるためには使わないことをお勧めする.
タグは積極的に利用する
自動で生成されるページが WordPress の肝なので,必ず使うようにする.
タグを使うと自動でリンクされるのがよいのだ.
jQuery は利用しなくてよい
テーマによっては jQuery を自動的に読み込むようになっているものがある.
そういうテーマは使わないようにしたり,使う場合はカスタマイズして使わないようにしてしまうと軽いサイトになる.
ただし,jQuery を使うようになっているテーマで使わないようにすると動かなくなる可能性があるのでよくよくテーマを確認する必要がある.
jQuery を使っても軽いサイトは作れるが,使わないで動くなら使わないに越したことはない.
エディタはブロックエディタを使わない
ここは意見が分かれるかもしれないが,ブロックエディタ(Gutenberg)を使うとソースが書き替えられてしまうことがある.
このせいで困ったことになるので,基本的にブロックエディタは使わない.
また,そのページだけを編集するなら,まだいいかもしれないが,クラスを使ってスタイルシートでデザインを変更していくことに適していない.一々デザインしていく必要があるからだ.
ブロックエディタを使わい方法は複数あるが,Disable Gutenbergというプラグインでも無効化出来るのでこれで無効化してやればよい.
編集は基本的に「テキスト」でしか行わない.
こうすれば普通の HTML を触るのとほぼ一緒になる.
勝手に P タグ入れられたりとか気を付ける部分はあるが,概ね問題ない.
WordPress 導入のデメリットと言われているが...
「WordPress 導入 デメリット」で検索するとデメリットがいろいろ出てくる.
これを読んでみるとどういう部分がデメリットと思われているか,よく分かるので一つずつ検証していってみる.
表示速度が遅い
PHP で動作していて,データベースにアクセスしているので,確かに静的に HTML を表示するのに比較すると遅いが,PageSpeed Insights でも十分 90 以上は狙えるので特に問題ない.
プラグインによっては遅くなるものもあるので,よくよく考えて試してみてから導入するべきではある.
そういう意味でもこのようなツールで客観的に評価できるようになったのはよい.
テストしにくい
functions.php を変更すれば簡単にカスタマイズも出来る.
しかし,本番のサーバーでいきなり実行するのはやめたほうが良い.
従って,改造することを前提にする場合,テストサーバーを構築したほうが良い.
自分のローカルのパソコンに WordPress や MySQL をインストールしてしまえば,ほぼ同じ環境を再現することは可能だ.
なので,ローカルに Apache, PHP, MySQL を入れることをお勧めする.
実はここが結構ハードルが高くて,尻込みする人が多いかもしれないが,そこは気合で乗り越えてほしい.
以下に参考記事を載せておく.
Windows へ MySQL をインストールして WordPress を動かす
世界中から狙われる
これはシェアが大きいだけに宿命ともいえるもので仕方がないのだが,逆にいうと常にテストされ続けて,改良され続けてもいるので,安全性はどんどん上がっているともいえる.
脆弱性対策情報データベースでの「WordPress」検索結果
上のURLをクリックしても分かるが,ほとんどはプラグインに関わるものである.
ここからも分かるのはプラグインはなるべく入れないに越したことはない.ということである.
デザインや機能の改良にはある程度のスキルが必要
これはどんな道具を使う場合にも言えること.
ただし,この知識は WordPress だけに通用するものではない.
PHP の知識や HTML,CSS の知識はホームページに関わっていく以上,持っているに越したことはないスキルなので,これは進んで身に着けるべき知識だ.
大して難しくない上に,どんどん変わっていくので,新規参入がしやすい業界と言える.
古い知識がすぐに役に立たなくなっていく.
だから遠慮せず,この世界にどんどん入っていくべきだ.
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