セレンディピティの話

最終更新日: 公開日: 2023年08月

以前に購入していた本を読み返して気づいたことがあったので少し書いてみる.

理系の企画力

前に商品企画の方法を書いているが,

だいたいどの本にも似たようなことが書いてあることに気づいたので紹介する.

セレンディピティ

「セレンディピティ」という言葉は上の「理系の企画力」という本で初めて知った.
p.29 に

太田さんは、大阪の展示会での偶然を製品開発に活かしました。このような偶然による発見をセレンディピティといいます。セレンディピティは準備した人のところに現れます。

と書いている.(前の文章を読まないと何言ってるか分からないと思うので興味のある方は本を読んでください.)

重要なのは企画というのは「準備していないと出来ない」という部分である.

wikipedia によると

素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。

と書いてある.
つまり,これがあると商品企画がしやすくなる.

準備の方法

前に Youtube でみた

でサトマイさんが紹介していた本がある.

アイデアのつくり方

この本も「企画のやり方」について書いた本である.
p.31 に

この総合的原理はそれが把握されると、新しい適用、新しい組み合わせの鍵を暗示する。そしてその成果が一つのアイデアとなるわけである。
だから事実と事実の間の関連性を探ろうとする心の修正がアイデア作成には最も大切なものとなるのである。ところでこの習性は練磨することが可能であるということは疑いのないところである。

とある.(これもここだけ読んでもよく分からないかもしれないので興味のある方は本を読んでください.)

いいたいことは商品企画については「同じことを言っている」ということだ.

準備というのは「いろんな物事の仕組みを普段から興味を持って探ろうとする」ことである.

その姿勢がΠ型人間を生み出し,Π型人間はアイデアマンになりやすいと思っている.

「疑問に思う」ということ

人が何か発言をする時,何を思って「こういうことをいうんだろう」と考えていて,いくつかの発言を繋ぎ合わせて,<その人の思考>が分かると,その人を理解出来た気がする.
そして,とてもスッキリする.

商品やサービスを見ていて,いつも思うのは「この人は本当に使ったことがあるんだろうか?」ということ.
だから,店で何か買うのを迷った時は必ず「これ自分で使ってますか?」と聞く.
使っていない場合は論外なのだが,結構使っている場合も多い.
そして,使っているのに「私は使っています」ということを先に言ってくれない場合も多い.

これは日本人の性質なのだろうか?

自分が使っていて,こう思います,と言ってくれた方が購入を検討している側は安心する.

どうも,最近思うのは人に聞かずに自分で想像して納得してしまっている人がほとんどだということだ.

人に聞くと時間を使わせて悪いと思っているのか,自分で何でも調べたいと思っているのか,人に聞くことが恥ずかしいと思っているのか,人によって違うみたいだが,いずれにしても聞かないと分からないことが多いということを知らないのだろうか?

「人に質問する」ということ

日頃からヒアリングが重要だと言っているのはこういうことなのだ.

あと,勘違いしている人が多いので書いておく.

「人に質問する」とその人にとって迷惑だと思っている人がいるが,それは大体間違っている.
大半の人は人に質問されると喜ぶ
人間とは「頼りにされたい」ものらしく,社会的存在価値は人に頼られることによって自覚できるものである.
人に質問するという行為は「頼っている」という行為であり,その質問された(頼られた)人の存在価値を大いに高めるものなのである.

つまり,質問する人はより知識が増え,その人をより理解することが出来,また質問される人は存在価値を自覚し,自尊心が満足されるという点において双方にとってメリットしかないのだ.

自分が質問していた時のことを思い出してほしい.

学生の時,私はよく質問する生徒だった.授業の終わりに教卓までいって,「何故,そうなるのか?」とよく聞いていた.その時に自覚はなかったが後から考えると先生に嫌われるということはなかったと思っている.むしろ,先生はいろんなことを教えてくれ,喜んでいた印象しかない.それはどんな先生でもだ.
高校の時は先生に聞くより,友達に聞かれることの方が多かったが,あまり嫌だなと思ったことはない.むしろ,「そういう質問をするんだ.」という新しい発見が面白くて,いろんな人の質問に答えていた印象がある.

自分は質問をしないほうだと思っている人はもう一度,今までにした周りの人との会話を思い出してほしい.

セレンディピティから少し話がそれたが,自分で調べるだけでなく,人に聞くということも「準備する」ことに繋がるのである.

 

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