商談とは何か?
ネットで「商談とは」で検索しても思っている回答を書いたサイトが見つからないので自分で書いてみる.
受注とか失注とか見積もりという言葉と共に「商談」もよく出てくるが,漠然としているので説明するページも様々になっているのだろう.
「案件」という言い方もするが,「商談」というのは少し違うものだと思っている.
案件は困りごとに対して,どうしようかなという程度でも案件と言えるが,商談はそのような曖昧と区別したほうが分かりやすい.
この内容は辞書ではないので個人的な勝手な解釈であるが,営業する上では重要なことだと思うので一度書いてみる.だから「商談」という言葉が重要なわけではない.
とはいっても,概念には名前を付けないと分かりにくいので,ここでは「商談」として,この概念について書いてみよう.
見積書が重要なわけではない.
「商談」を定義する目的
何をするにおいても,原因と結果が分かっていれば,他に応用できるという点において役に立つことが多くなる.
営業する上においても同様で販売出来た原因が分かれば他で活かすことが可能になる.
よって売れた原因を知りたがる.
もちろん,売れた原因を知ることは重要でそれを別の場面に活かすことは出来るので役に立つのだが,売れなかった原因(失注理由)を探るほうが実は効率が良い.
なぜか.
例えば,とてもよく売れたとしよう.その場合,売れた理由は千差万別で法則性を見つけることは難しいか,逆に誰でも分かる理由である可能性が高い.また,あまり考えなくても売れるので売れる原因を探そうというモチベーションが上がらない.(ずっと続くとは限らないが.)
とてもよく売れる商品というのは理由が誰にでも明白で,明白というのはつまり売れる理由自体に付加価値がない可能性が高い.
では,なかなか売れなかったとしよう.そうすると売れなかった原因は多数集まる.そうすれば売れなかった原因を一つずつ潰していけば売れない原因を減らせるはずである.
また,売れない原因は他の商品でも通用しやすい.だから一つの商品・サービスだけでなく,他の商品・サービス開発にも役に立つ.
なので,売れない原因を知ることはとても重要なことが分かる.
ただし,ここで問題がある.
売れた・売れなかったを明確にする必要がある.
売れたか・売れてないか中途半端な状態では原因も何もあったものでない.
つまり,一旦は売れそうなところ(状態)まで持っていって,初めて「売れた」「売れない」に言及することが出来るようになるのだ.
その「売れそうな状態」のことを仮に「商談」と名前をつける.
「売れた」か「売れなかった」かをはっきりさせるために「商談」という状態が必要だと分かる.
「商談」の定義
前節の説明で「商談」を定義する重要性は分かってもらえただろう.
これが曖昧だと何も得るものがないのだ.
ここで「売れそうな状態」をはっきりさせるために条件を考える.
それは少し考えれば誰でも分かるが,「価格」と「納期」が明確なものと定義できる.
なぜか?
商談における価格
前提として,購入するものが「なにで何個」というのは決定していることは言うまでもない.
それに対して「価格」がある.
背理法のように考える.
もし,価格が決まっていないものが「商談」であると定義したらどうなるか?
価格が決まっていないと購入側が「買うのをやめました」といっても,販売側は「そうですか」としか言えない.
例えば,通常,10万円で売っているものがあったとして,(販売側は安くする気がない状態で)「2万円で買うのをやめました」と言っているようなものである.つまり,販売側は 2万円で売る気はないので購入に関する合意が出来ていない状態である.つまり,ほぼ独り言である.
価格を決めないとただの妄想にしかならない.
ここから分かることは「価格を決めない」という状態は「購入側と販売側の合意が出来ていない」状態だということである.
「売れそうな状態」「買いそうな状態」というのは一旦は購入側も販売側も合意が出来た状態であると言える.だから「価格が決まる」ということは「商談」状況になるための必要条件であることが分かる.
商談における納期
では,「納期」についてはどうだろうか?
同様に背理法のように考える.
もし,納期が決まっていないものが「商談」であると定義したらどうなるか?
納期がないというのは,いつ購入するか分からない状態である.
つまり,期限が区切られていないので「売れる」までは「売れなかった」とは決定できない.
永遠に購入する可能性がある状態になってしまう.
こういうのを「検討中」ともいう.
なので,いつまで経っても「売れなかった」にならないので原因の分析も何もあったものではない.
お客様に「いつまでに必要ですか?」と聞いたときに「検討中」と言われたことはないだろうか?
これは商談ではないのである.
ということで「売れそうな状態」になったことを確定させるために納期が必要なことが分かる.
商談とは
ここまで読まれた方は分かったと思う.
ごくごく当たり前なのだが,「商談」とは
販売側と購入側の双方が「価格」と「納期」について一旦は合意した状態
のことを指す.
ここまで行くと後は「売れるか」「売れないか」にしかならない.
「納期」が来た時点で,売れてなければ「失注」となり,その前に売れれば「受注」となるわけである.
営業のマネージャーをやっている人で部下に
「売れそうです」
と言われたことはないだろうか?
その際,その営業は「価格」と「納期」についてお客様と合意していただろうか?
- 価格に関して合意がなければ,それは妄想であり,
- 納期に関して合意がなければ,それは検討しているだけ
なのである.
見積書を出しても,納期が空欄であればそれは商談とは言わない.
もちろん,購入者の合意なく勝手に販売者が作った見積もりを出したからと言って商談とは言わない.
逆に見積書を出さなくても,価格と納期で双方が一旦合意していれば,それは「商談」状態といえるのだ.
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商談とはFAQ
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