マーケティングは自社で行うべきという話
ウェブサイトに関する相談
最近,ウェブサイトに関する相談というのがよくあるが,何を希望しているかを聞くと
現在のウェブサイトに関して,課題抽出と提案と改善をしたい
という感じで言われることがよくある.
「課題抽出」とは何か?
問題だと思っていないなら,何もする必要はないと思う.
問題点を探すことまで外注しようとするというのはどういうことなのか?
さらに「改善までやってくれるなら全部任せたい」という会社がある.
私からするとこれは信じられないことなのだが,「ウェブサイトを全部任せたい」とはどういうことなのだろうか?
ウェブサイトは告知するために存在するのであり,その告知を他社に任せるというのは「売る気ないの?」という疑問が最初に起こる.
よくよく聞いていくと,「ホームページよく分からないんです」などと言われることも多い.
「ホームページよく分からない」とは何だろう?
いつも検索して見ているのではないか?
作り方が分からないということのようだが,作り方が分からないからと言って全部丸投げというのはいかがなものか?
自社のことを自分達ほど分かっている人は他にいないのだから,内容を決めるのはあくまで自分達以外にいない.
ただ,分かっていない業者に内容が分かるかどうかを確認することは良いことだ.
分かっている人は説明を端折る傾向にある.自分が分かっていることは相手も分かっていると思っていることも多い.だから客観的に文章を見てもらい,分からない部分を指摘してもらうことは重要なことである.
いろいろアドバイスしてほしい
これも一体何がしたいのか分からない.
何のアドバイスをすればよいのか?
丸投げの依頼である.
そもそも,何も考えていないし,何も調べていないのでこういう言葉が出てくるのだ.
売れるわけがない.
- ホームページを作ったのはよいが引き合いが思っていたより来ない.
- そもそもアクセスされていないように思う.
- 引き合いは来ているのだが,売れない.
など具体的に問題点を挙げていただければ対策の打ちようもあるが,「いろいろアドバイスして」ではよく分からない.
結局,何がしたいのか?
ホームページを作ることによって何をしたいのかが決まっていない場合はまずそこを明確にすることが重要だ.
基本的に売りたいのではないのだろうか?
しかし,上記のような問い合わせをしてくる時点で「売りたい」と思っているかも怪しかったりする.
まず,何をしたいのかを明確にして,それに対してホームページが有用だと思うなら,なぜホームページが必要なのかをしっかり考える.
そうすれば,どのような内容でホームページを作ればよいかということも分かるはずだ.
どのように販売していきたいか
どのように自社の商品を販売したいかを考えれば,どのようにお客様に告知するかも決まってくる.
展示会が良いのか,ホームページが良いのか,メール配信が良いのか,これらは販売したい商品や企業,業界によっても変わってくるだろう.
つまり,自社の商品と自社のお客様のことをよく知らない限りはそれを考えることも出来ない.
マーケティング部門がない会社や,営業や開発が兼務している会社というのもマーケティングを軽く見すぎているという意味でももったいないことをしていると言える.
なぜなら,
- 「自社の商品やお客様のことはあんまり分かっていません.」
- 「自社の商品やお客様のことが分かっていても意味ないです.」
と言っているようなものだからだ.
それはつまり,利益を出せない原因でもあるし,利益額が減るということは自分たちの給与が低い原因にもなるのだ.
自社に販売促進・商品企画などの専門の部署を作り,商品の販売方法を探っていくことは重要なことなのである.
下請け気質に染まっている企業の場合,マーケティング部門がないことが多い.
それは誰かに言われるままに作って販売してきた歴史のせいでもあるが,そこからの脱却はマーケティング部門の設置から始まると言っても過言ではない.
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