ウェブサーバーを変更する際の注意点

最終更新日: 公開日: 2020年02月

スピードが遅いとか,料金が高かったとかウェブサーバーを移転することは多い.

いつも同じ説明をしているので,ウェブサーバーを変更する際の手順,もしくは注意点をまとめて列挙しておく.ウェブサーバー自体ではなく,見落としがちなウェブサーバー以外の注意点を取り上げる.

  • メールサーバーはどうするのか?
  • ドメインの管理はどうするのか?

まず,この二つの確認は必要.

メールサーバーに関して

メールサーバーを移さない場合

DNS の MX レコードは書き替えてはいけない.
DNS を移すことになった場合,MX レコードはそのままで新 DNS でも同じ設定を行う.

DNS はドメインネームサーバーのことで,サーバーの位置がどこにあるかを示す電話帳のようなもの.

メールサーバーを移す場合

新サーバーであらかじめアカウントを用意する.
この際,使っていないメールアドレスやメールエイリアスは整理するのがよい.

また,以前のメールサーバーで出来ていたこと(転送など)が出来るかどうかは事前に確認しておく.

一般的なレンタルサーバーの場合,メールサーバーが SSL 対応の場合,証明書の関係で独自ドメインは使えないことが多い.

多くの場合,使用している人全員のメーラーのメールサーバーの設定を変更することになるので,注意が必要.

旧メールサーバーがウェブメールに対応しているシステムの場合,メールサーバーを切り替えた後でも古いサーバーに送られたメールを簡単に確認できる.

ドメイン管理について

DNS を移す必要があるのかどうかを確認する.
ウェブサーバーを契約していることが前提で DNS を貸し出しているサービスかどうかを確認する.

DNS は基本的にウェブサーバーとは関係のないサービスで,ドメイン管理をしているサービスに無料でついてくることが多い.

ウェブサーバー,メールサーバー,ドメイン管理をセットにしているものを分解することになった場合,よく考える必要がある.

ドメイン管理を移管する場合

通常,DNS はドメイン管理をしている会社で用意しているので,ドメイン管理を移す場合はほぼ DNS は新しいサーバーに移ることになる.
その際,各レコードは以前のものと同じにして,新しいウェブサーバーや新しいメールサーバーに代わるサーバーだけ内容を変更すればよい.
新 DNS の設定が完了するまで whois 情報の DNS 設定を書き替えてはいけない.
新 DNS の設定が完了して,動作確認をしたら whois 情報を書き替える.

ドメイン管理を移管しない場合

ドメイン管理を移管しないで DNS はドメイン管理会社のものをそのまま使える場合は,移動するサーバーのみ,現在の DNS のレコードを書き換える.

ウェブサーバーを移す場合

移動先でしっかりウェブサーバーが動作するかどうかの確認が必要.
その際は hosts ファイルを変更して,本来の URL でのアクセスが可能かどうかの確認をしておく.

それで問題なく表示されるのであれば,DNS のレコードを変更して終わりである.
変更する際は出来るだけ TTL を 0 に近い値にしておくことを勧める.間違った場合にすぐに戻せるようにということである.

 

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